裏同心ルンゼ

黒さんと裏同心ルンゼに行ってきました。
裏同心ルンゼに行くのは今回が3年ぶり3回目。
4日前の土曜日に裏同心ルンゼを登った人の記録がインスタに上がっていて、良い感じに氷結しているようだったので安心して出発しました。
アイスクライミングに行くときは、どこに行くにしても氷瀑の状態が気になるところですが、裏同心ルンゼは皆が大好きなルートなので情報が多く、SNSで最新情報を確認しやすいので便利です。
八ヶ岳山荘までの道路を車で走っているときに、鹿の大群に何度も遭遇してちょっとびっくりしました。
今年はテレビで熊のニュースをやたらと見ますが、鹿も大分増えている気がします。

8時過ぎに赤岳鉱泉に到着し、赤岳鉱泉のベンチで装備を整えて、9時半頃に裏同心ルンゼのF1に到着。
事前に得た情報の通り、バッチリ氷結していました。

黒さんのリードで登攀スタート。
既に結構登られている跡があって、左側から登ったら簡単そうに見えましたが、黒さんはあえて全然登られている痕跡の無い右側を登っていきました。

3段のF2もしっかり凍っていて良い感じです。
水っぽさもなく厚みもあって、程よい硬さでアックスの刺さりも良く、とても快適に登れました。
今回は46mぐらいのシングルロープでしたが、一番上まではロープが足りなかったので3段目の手前でピッチを切りました。

F2の3段目を黒さんのリードで越えたらすぐ目の前にF3があったので、F3は僕がリードで登攀。
これまでに僕が裏同心ルンゼを登ったときの記録を見返してみたら、今まではほとんどパートナーにリードしてもらっていたので、ちゃんとつるべで裏同心ルンゼを登るのは今回が初めてでした。
昨シーズンはガイドさんの講習を受けたりもして集中してアイスのトレーニングをしたので、ようやく裏同心ルンゼぐらいだったら普通につるべで登りに行けるぐらいの気持ちになってきました。

F4は黒さんがリードで登って、コンテでの歩きを挟んで、その後のナメも登る黒さん。
F4からF5までは綺麗に凍ったナメが続いていて、数年前にMATSUと行った黄蓮谷右俣を髣髴とさせる氷の回廊になってました。

最後のF5をリードで登る僕。
F4の後ぐらいから冷たい風が吹き始めて、指先が痛くなってきてちょっと辛かったですが、この滝を登れば終わりなので気合いで登攀。
登り終わって一息ついたところで指先に血流が戻ってきて、しばし激痛に苦しみましたが、この登った後の激痛もいつものことなので、また今年もアイスクライミングの季節が始まったなという感じがしました。

F5を登り終えた辺りからガスってきて周囲は真っ白で、大同心もよく見えないぐらいでしたが、適当に大同心稜までトラバースして、大同心稜を少し下ると風もすっかりなくなり、下降開始から40分で赤岳鉱泉に到着。
ちなみにこの日から寒波が来るということで、午後から天気が崩れて夜からは大雪の予報になっていました。
明日になったら裏同心ルンゼの状況も大分変わってそうなので、状態が良いときに登れてよかったです。
裏同心ルンゼは大分余裕を持って登れるようになってきたので、今度来るときは天候が良かったら小同心クラックに継続して稜線に抜けてみたいと思います。
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