一ノ倉沢烏帽子沢奥壁 南稜

会の山行で3日振りに一ノ倉沢に行ってきました。
今回は総勢7名のメンバーが参加し、南稜に2パーティで4名、中央稜に1パーティ3名で登ります。
僕はキョンキョンと組んで南稜に登ることになりました。

今回の出発は4時半でしたが、3日前に中央カンテに行ったときは、3時半出発にも関わらず前を歩いているパーティが2組も居たので、この日も南稜には先行パーティが居るのではないかと心配でした。
しかしこの日は前に見えるパーティは1組だけで、そのパーティは中央稜へ行くらしいので、南稜には先行パーティは居なそうです。

中央稜テラスに着くと、既に先行パーティが中央稜を登り始めてました。
ここで中央稜を登る3人と分かれて、僕たち南陵組は南陵テラスへ向かいます。

烏帽子スラブの奥に鎌型ハング、そしてその左に南稜テラスが見えてきました。
キョンキョンは1人で烏帽子スラブのど真ん中を突き進んでいきます。

南稜テラスの辺りからは、3日前に登った中央カンテがよく見えます。
1回登ったから5ピッチのチムニーぐらいまでは登ったラインが分かりますが、その上の方はちょっとよく分かりません。
こういうところにルートを開拓する人はすごいなぁと、つくづく思います。

南稜テラスに着いて、僕とキョンキョンのパーティから登り始めます。
僕は南陵は全てのピッチをリードで登ったことがあるので、核心ピッチがキョンキョンになるように奇数ピッチをキョンキョンに登ってもらうことにしました。

2ピッチ登った後の草付きはロープを持って歩き、次の3ピッチ目はキョンキョンがリード。
頭上に見えるハングを左から抜けて、その先の凹角を登っていきます。

4ピッチ目で馬の背リッジを登るキョンキョン。
後ろから黒さん&梅さんパーティが登ってきています。

4ピッチ目の終了点の僕。
後ろに見えるのは有名な滝沢スラブです。

最終ピッチのフェイスを登るキョンキョン。
キョンキョンは普段からフリーをやっているので、このピッチはむしろ簡単だったようです。

最終ピッチの終了点から少し横に移動し、6ルンゼ内を下降。
3日前に来たときは下降する前にロープを投げて、下に落ちたロープの塊をゴロゴロ転がしながら降りたら、ありえないぐらい絡まってしまって非常に強いストレスを感じたので、今回はロープを投げずに体に巻いて降りてみました。
途中までは調子よく降りられたのですが、ロープを体に巻くときにザックを背負ってない状態で巻いたせいで、微妙にザックのショルダーハーネスの内側にロープが入ってしまい、途中からロープが出なくなってしまったので、結局半分ぐらい投げました。
体に巻く向きも、多分逆向きに巻いた方が出しやすかったっぽいので、次回やるときはもっと上手くやりたいと思います。

2回目の懸垂下降で6ルンゼを出るところは、3日前に間違ったところなので、今回はちゃんと途中から斜めに降りて、3ピッチ目の途中のテラスの支点でピッチを切りました。
その後はこないだと同じように降りて、今回は南陵テラスに荷物をデポしていたので、最後のピッチは引っかかり防止の為にロープ1本で下降し、無事に南陵テラスに到着。
こないだの苦労を経験したおかげで、南陵の下降の注意すべきポイントは身に染みて覚えたので、もう大丈夫な気がします。

中央稜の方を見ると、いとしゅーさん達が中央稜の途中のテラスに居るのが見えました。
この日はどういうわけか中央稜に取り付くパーティが多く、いとしゅーさん達の下から2パーティが登っていて、いとしゅーさん達は下降したくてもなかなか下降できないようでした。
結局中央稜テラスでいとしゅーさん達のパーティが下降してくるのを昼寝しながら待ち、全員降りてきてからみんなでテールリッジを下降。
16時過ぎに一ノ倉沢出合に到着しました。
3日前に来たときは南稜が3パーティも登っていて混雑してましたが、この日は南稜は僕達だけの貸切で、逆に中央稜の方が4パーティも登って、しかもみんな同ルート下降のようだったので大分混雑してました。
南稜だったら下降せずに国境稜線に抜けたり、中央稜だったら同ルート下降せずに北稜を下降したりという方法もあるみたいなので、今度来るときは終了点から後は別の方法をやってみたいと思います。
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