小川山47


2025年5月20日(火)
スラ婆さんと黒さんと、新人のカズも一緒に小川山に行ってきました。

今回は久しぶりの妹岩。
僕は妹岩でまだ登ってなかったクラックを登ろうと思い、まず「愛情物語」(5.8)を登ることにしました。

このクラックはアップで登る人が多いので、これまで何度もビレイはしてきましたが、僕は今まで触ってなかったので、フラッシュトライです。
まず黒さんがオンサイトして、その後で僕もトライしてフラッシュ。

「愛情物語」の終了点はクラックから離れて右にトラバースしたところの終了点を使うものだと思ってましたが、小川山本では「カシオペア軌道」の1ピッチ目と同じ終了点になっていたので、途中で右にトラバースせずにクラックを登り続けていったら、ちょうどクラックが終わったところに終了点がありました。

初めて登りましたが、長さもあって、カムセットの練習にはすごく良いクラックだと思いました。



そして次は、黒さんと一緒に「龍の子太郎」(2P/5.9)にトライ。

このクラックは1ピッチ目はこれまで何度も登りましたが、2ピッチ目はまだ一度も登ったことがなく、黒さんが今回「龍の子太郎」の1ピッチ目にオンサイトトライするというので、そのまま僕も一緒に上がって2ピッチ目まで登ってみることにしました。

黒さんは今回「龍の子太郎」の1ピッチ目にオンサイトトライするのをすごく楽しみにしていたみたいで、この日の黒さんはこれまでに見たことがないぐらい最高に気合が入った状態でした。

トライが始まると、登りながらまるで電車の車掌さんのようにハキハキと声に出して一つ一つの動作を確認し、順調にカムをセットしながらどんどん登っていきました。



「龍の子太郎」はワイドムーブで登る登り方とそうでない方法がありますが、比較的ワイド経験の豊富な黒さんはもちろんワイドムーブで核心に突入。

良い感じで足をスタックさせて体を上げていったので、このまま核心を突破するかと思いましたが、暫く奮闘した末に、やがて力尽きてゆっくりとずり落ちてきました。

テンションを掛けてロープにぶら下がった後で、やまびこが聞こえるんじゃないかというぐらいに「クソー!」と叫んで悔しがってましたが、その叫びを聴いて、僕はなんだかとても喜ばしい気持ちになりました。
こんなにも真剣なトライを見たのは久々な気がします。



そして僕もフォローで1ピッチ目を登り、初めてそこから先の2ピッチ目を見ました。

今まで見たことすらありませんでしたが、「龍の子太郎」の2ピッチ目を見上げてみると、なかなか綺麗なコーナークラックが一直線に長く続いています。

ハンドから始まり、少し登ったところでクラックの幅が広くなりますが、思っていたよりも大分登りにくく、落ちることはないけど狭くて動きづらい、絶妙に嫌な感じが続きます。



25mとかなり長いクラックで、カムを1セット+数個しか持っていかなかったので、後半は大分ランナウトしましたが、なんとか終了点に到着。

2ピッチ目のグレードは5.8で、体感でもまぁそれぐらいの感じでしたが、緊張感のある場面がずっと続いて、終わった後はなかなか充実感がありました。
このピッチはトポでは星は1つも付いてませんが、とても楽しかったです。



2ピッチ目の終了点から見たマラ岩。
ちょうど誰かが「レギュラー」を登っています。

妹岩にはこれまで何度も来ていたのに、ちゃんと岩の上まで登ったのは今回が初めて。
やっぱりちゃんと上まで登ると気持ちいいなと思いました。

当初の予定では「龍の子太郎」を2ピッチ登った後で、「パピヨン」も2ピッチ登りたいと思ってましたが、「龍の子太郎」の登攀で2人とも疲れ果ててしまって、そんな気力はとても残っておらず、「パピヨン」はまたの機会に登ることにしました。



その後は皆で「屋根の上のタジヤン」(5.10a)にトライ。

こうやって傍から見ると大分傾斜が緩く、いくらでもスタンスがあるように見えるのですが、実際に取り付いてみるともっと傾斜が強く感じて、すごく怖いです。
3ピン目ぐらいでクリップするときに、怖さに耐え切れずにヌンチャクを掴んでしまいました。

この日は東京は真夏日だったらしいですが、川上村でも最高気温が26度とかなり暑く、僕は暑さにもやられてちょっと元気が出なくなってしまったので、この後は日陰で昼寝して帰りました。


【今日の成果】
愛情物語5.8FL
龍の子太郎 1P目(フォロー)5.9トップアウト
龍の子太郎 2P目5.8OS
屋根の上のタジヤン5.10aトップアウト(A0)
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