西遠見山


2025年4月14日(月)
4月の会山行で五竜岳の遠見尾根を登ってきました。

当初の予定ではテントを担いで1泊2日で五竜岳の山頂まで行って帰ってくる予定でしたが、14日の夜から天候が大荒れの注意報が出ていたので、日帰りで遠見尾根を登れるところまで登ることにしました。

前夜のうちにスキー場の駐車場に入って前泊しましたが、色々あってこれまでに経験したことがないほど不快な睡眠環境で、ろくに眠れないまま朝を迎えました。
しかし一緒に居た仲間達も同じ環境で眠ったにも関わらず、仲間達はそれなりにぐっすり眠れたようで、塩Gなんかは消灯してから1分も経たないうちにいびきをかいていました。
こういうときにしっかり眠って休めるということも、登山者としては重要な能力だと思うので、できることなら僕もどんな環境でも眠れるようになりたいものです。

白馬五竜スキー場のテレキャビンの運行は8時15分からなので、8時前ぐらいからスキーヤー達に混ざって列に並び、テレキャビンの終点のアルプス平からリフトに乗り換えて、地蔵の頭の登山口のところまで行きました。



リフトの終点のところで身支度を整えて出発。
今回は総勢7名ですが、先発隊とノンビリ隊の2組に分かれて行きます。

僕が入る先発隊は、遠見尾根を行けるところまで登って帰ってくるというプランですが、帰りのテレキャビンの最終が16時15分なので、とりあえず12時半ぐらいまでを目途に登ることにします。



まずは最初のピークの小遠見山を目指します。
出発してしばらくはガスで景色が見えませんでしたが、途中からガスが晴れて、遠くに五竜岳の武田菱が見えました。



小遠見山はピークの手前からトラバースするトレースがあったので、ピークは踏まずに巻いて、次の中遠見山を目指します。
小遠見山を過ぎると後立山の稜線がよく見えるようになり、左の方には鹿島槍が、そしてこの写真には写ってませんが、さらに左の方には爺ヶ岳が見えました。

鹿島槍にも爺ヶ岳にも、思い出深い山行の記憶があり、ぼんやりと眺めていると昔の思い出が蘇ってきますが、思い出すのは楽しかったことよりも辛かった経験ばかり。
特に爺ヶ岳は、1回目に厳冬期にトライして途中敗退したときのことが鮮明に記憶に残っていて、当時はすごく辛くて悔しい思いをしましたが、あれはすごく良い経験だったなぁと今は思います。



日が出てくると日差しがすごく強くて、雪がすぐにグサグサになってズルズル滑るようになったので、今回初めて持ってきた新アイテム、モンベルの「アルパインスノーシュー56」を装着。



初めてスノーシューを着けて歩いてみましたが、あまり埋まらないし、雪面をしっかりグリップして滑らず、まるで羽が生えたように足が軽くなって、スタスタ歩けるようになりました。
ただやっぱり大分大きいので、引っかからないように注意して足を動かす必要があり、トレースが細いところは幅が合わなくてちょっと歩きづらかったりします。



大遠見山はピークの位置が分かりづらく、気が付いたらいつの間にか大遠見山を過ぎてました。
前夜に少し雪が降ったみたいで、大遠見山から先は足跡はありませんでしたが、何故かスキーの跡だけがありました。



大遠見山から先は尾根が広くてなだらかで、とても開放感があります。



武田菱を見上げる僕。
この辺りから正面に見える沢筋に降りて行き、沢筋の左右の岩稜を登るバリエーションルートもあるようです。



こちらは鹿島槍ヶ岳。
今回、遠見尾根を歩いている間ずっとこの鹿島槍の北壁が見えてましたが、鹿島槍の北壁がかっこよすぎて、元々は五竜を登りに来たのに鹿島槍ばかり見ながら歩いてました。
カクネ里氷河も見たいと思っていたのですが、下の方はずっとガスがあって、カクネ里氷河が見えず残念でした。



西遠見山の手前の幕営適地。
夏はここに池塘があるそうですが、この辺りもだだっ広い雪面が広がっていて、とても綺麗でした。



西遠見山までの最後の登り。
雪面がとても滑らかで、こういうところにズボズボと好きなように足跡を付けて歩くのが、贅沢なことをしているような気持ちになって楽しいです。



12時20分に西遠見山に到着。
帰りのテレキャビンの時間を考えると、この先の白岳まで登って帰ってくるのはちょっと厳しそうなので、今回はここまでにして引き返すことにします。
ここから先はいよいよ森林限界より上になり、ここからがおもしろそうなところなので、また来るときはちゃんと山頂まで行きたいです。



下りもずっとスノーシューを付けて歩きましたが、急な傾斜の下りだとスノーシューでは歩きづらくて、なかなか苦労しました。
僕らがテクテク歩いて降りている脇を、スキーで凄いスピードで滑っていく人も居たりして、ちょっと羨ましく思いました。

15時にはテレキャビンのアルプス平駅に着いて、無事にゴールイン。

この日は出発前にちょっとしたトラブルがあって、最初から靴下がビチョビチョに濡れた状態でのスタートだったので、一時はどうなることかと思いましたが、そんな不快感もすっかり忘れてしまうぐらい景色が良くて、とても楽しい山行でした。


今回のルート


8:50 アルプス第1ペアリフト終点
↓ 1時間44分
10:34 中遠見山
↓ 50分
11:24 大遠見山
↓ 54分
12:20~12:40 西遠見山
↓ 18分
12:58~13:08 大遠見山
↓ 38分
13:46 中遠見山
↓ 1時間14分
15:00 アルプス平
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