瑞牆山 七面沢上流


2024年7月4日(木)
TK2と瑞牆山に行ってきました。
この日はかなり暑くなりそうだったので、できるだけ涼しい場所でクライミングをしたいと思い、クラック地獄の奥の七面沢上流エリアへ。

アプローチに1時間ぐらいかかって汗だくになりましたが、岩場に着いてからはとても涼しく、ビレイ中は防寒着を着ていないと寒いぐらいでした。
ちなみにこの日は東京では今年初の猛暑日だったそうです。



僕はこのエリアに来るのは2回目なので、まずは一度登ったことのある「キャップロック」(5.9)を登ってトップロープをセット。

TK2は久しぶりのクラックということで最初は苦戦してましたが、何度か繰り返し登っているうちにクラックのバランスのとり方のコツを掴んできたようでした。



次に、少し離れたところにある「クリボー」(5.10a)をオンサイト。

コーナーのダブルクラックから始まり、立体的なムーブがあったりオフウィズスっぽいところもありながら、最後はキャメロット3番サイズの綺麗なクラックが長く続いて、変化に富んだおもしろいクラックでした。
後半はちょっと怖かったですが、トポに書いてある通りにキャメロット3番を3つ持っていってよかったです。



そして次は僕の今日の目標の「チョップスティックス」(5.10b)。

去年まーしーにこのエリアに連れてきてもらったときにこのクラックを見ましたが、あのときは既に疲れていてトライできなかったので、是非また来て一撃を狙ってトライしたいと思っていました。

入念にオブザベをして、核心ぽいところは2パターンぐらいムーブを考えてトライを開始。
登り始めて順調に高度を上げていきましたが、オブザベしたときにジャムが難しそうだと思ったところがやっぱり難しくて、なかなか手がうまく決まらずにモジモジしているうちに、ちょっとしたピンチ到来。

指が抜けてくる感覚があって落ちるかと思いましたが、がんばって少しクライムダウンしたらレストできたので、休んで腕を回復させ、2度目の突入で突破に成功。
その後はクラックに導かれるように淀みなく登れて、そのまま終了点に到着。

去年まーしーが登ったときにビレイしているので、オンサイトではありませんが、ムーブを見ていたわけではないので、実質オンサイトだと思っています。



5.10bのクラックをオンサイト出来たというグレード的な喜びもありますが、この綺麗なクラックを一撃で登れたということが何より嬉しいです。

以前「アドベンチャー魂」というTV番組で、山岸さんがワイドクラックのクライミングを紹介する回があり、その番組の中で山岸さんはクラックのことを「神が作った道」と呼んでいました。
大袈裟かもしれませんが、僕も美しいクラックを見ると、大自然の神秘を感じ、巡り会えた奇跡に感謝せずにはいられないような気持ちになることがあります。

そんなクラックに取り付いて、夢中になって登っているときの高揚感、そして登り切ったときの充実感は、クラッククライミングの他では感じることができないものです。

先月は肩を怪我してほとんどクライミングができず、もしこのまま完治しなかったらどうしようと思って気分が暗くなることもありました。
しかし一か月ぐらい経って無事に回復し、この日は一日中何の痛みもなく登れたので、どうやら今後も無事にクライミングを楽しめそうで、それもあってとても幸せな気持ちでした。



次の日は小川山で登るので、早めに切り上げて廻り目平に移動し、久々に廻り目平でキャンプ。

この日の夜は星空がとても綺麗で、おっさん2人で天の川を眺めながら焚き火を囲んで酒を飲み、やっぱり花崗岩のクライミングって最高だなとしみじみ思いました。

夜中に目が覚めてトイレに行ったら、テントの周りの暗闇に大量の鹿の目が光っていて、今年の春に亡くなったうちの黒猫を思い出してホロリとしてしまいました。


【今日の成果】
キャップロック5.9再登
キャップロック(TR)5.9再登
クリボー5.10aOS
チョップスティックス5.10bFL
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