聖人岩3


2024年1月19日(金)
5年ぶりに聖人岩に行ってきました。
この岩場には、5年前に「貂が見ていた」というルートを登りに来たことがありますが、その年に死亡事故があった関係でJFAから登攀自粛の依頼が出ており、それ以降登りに来れなくなってしまいました。

まだ自粛期間中なので、本当は登りに行ってはいけないのですが、どうしても「モモンガキッド」(5.11b)というルートを登ってみたくて、こっそり来てしまいました。

まずはアップの1本目で「風の子カンテ」(5.10a)にトライ。
まぁ普通の5.10aの感じですが、下部が微妙に動き辛くて疲れます。

次にアップの2本目で「梅ごのみ」(5.10b)。
これも意外と難しく、核心で動けなくなりテンションを掛けてしまいました。
1テン後は、細かいホールドに力ずくで耐えてトップアウトしましたが、どう見ても正解ムーブではないなという感じ。

充分に指も暖まったところで、「モモンガキッド」にトライ。
このルートは黒山三部作と言われているこの岩場の看板ルートの1つで、ボルトのルートではありますが、クラック沿いに登るルートで、結構ジャミングが使えると聞いていたので、是非やってみたいと思っていました。

早速出だしからハンドジャムを決めて、1ピン目をクリップして登り始めてみましたが、いざ登り始めると傾斜がかなり強く、ハンドジャムを効かせて体重を掛けてみるとメチャクチャ痛くて、2ピン目クリップもできずにテンションを掛けてしまいました。

その後はジャミングできるところや使えるホールドを確認しながら各駅停車で登り、なんとかトップアウトはできましたが、疲労困憊で、降りてきたときは立っていられないほどでした。



これはひょっとしたら今日一日では終わらないかもしれないなと思いましたが、しばらく休んでから2回目のトライをしてみたら、核心を突破して3ピン目をクリップしたところで大レストできて、そのままレッドポイントできました。
思いのほかあっさり登れてしまいましたが、とりあえず「モモンガキッド」を2撃で登れたのは嬉しいです。
ジャミングができるところは数手しかありませんが、その数手の部分はジャミングがかなり有効なので、クラッカーには登りやすい5.11bだと思います。

その後はさっき登れなかった「梅ごのみ」をレッドポイントしようとしましたが、また力ずくで登ろうとしたら今度は耐えられなくてフォール。
これまで核心部はボルトの左側を登ってましたが、登るラインがずれているような気がして、ボルトの右側を登ってみたら、それでもトップアウトはできましたが、ギリギリで届く小さなホールドに指一本の第一関節だけ掛けて登る感じで、なんだかやっぱりこれも正解ムーブではないような感じ。

パートナーも「梅ごのみ」に何度もトライしていて、パートナーが安定した登り方を発見したので、僕もそのムーブを真似してみましたが、パートナーはしっかり持てるホールドが僕には持てず、結局真似はできませんでしたがレッドポイントはできました。
今日のパートナーは身長140cm台のミニマム女子なので、手の大きさとかも違ってホールドの持ち感も結構違うのかもしれません。

とりあえず今日は目標にしていた「モモンガキッド」も登れたし、「梅ごのみ」も宿題にならずに終わってよかったです。
次に聖人岩に来るとしたら自粛が明けてからになると思いますが、果たして自粛が明ける日が来るのでしょうか。
「モモンガキッド」はケミカルハンガーでしたが、他のルートはほとんどのボルトが錆びたカットアンカーで、このまま何年か経ったらもう登れなくなってしまいそうです。
調べたところ、2016年に「モモンガキッド」から派生する「ウェーブ」でボルトの破断があってケミカルに打ち換えられたみたいで、その後2019年に「貂が見ていた」でボルト破断があったようです。
死亡事故はボルトの破断とは関係なかったみたいですが、3年間で2度もボルトの破断が起きていることを考えると、他のルートのボルトも古いものはいつ破断してもおかしくないでしょう。

せっかく良い岩場で、しかも北関東では貴重な冬でも登れる岩場なのに、このままルートが朽ち果ててしまうのは残念です。


【今日の成果】
風の子カンテ5.10a再登
梅ごのみ5.10bトップアウト(1テン)
モモンガキッド5.11bトップアウト(テン山)
モモンガキッド5.11bRP
梅ごのみ5.10bトップアウト(2~3テン)
梅ごのみ5.10bRP
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