甲府幕岩11
TK2とMIと甲府幕岩に行ってきました。
MIはこないだ月稜会に入会したばかりの新人で、一緒にクライミングに行くのは今回が初めて。
新人の女子クライマーとの初めてのクライミングということで、会の先輩としていいところを見せたいと思ってましたが、MIはなんと5.12aの「爆弾低気圧」にトライ中ということで、ヌン掛けをして本日2回目のトライで、見事に「爆弾低気圧」をレッドポイントしてしまいました。
5.12aのルートを登れたのは初めてだそうで、とても喜んでいたので、僕も表面上は完登を祝福しました。
しかし心の中では、これは思っていたような新人女子とちょっと違うと思い、MIのことを指導すべき後輩だと思っていた気持ちが、自分より遥かに強いクライマーに対する畏敬の念へと変わっていくのを感じました。
そして僕はTK2と一緒に「ブラッキー」(5.11b)にトライ。
甲府幕岩にはカンテを登るルートが多くありますが、その中でもこの「ブラッキー」はまるで彫刻したように綺麗に角が立った美しいカンテです。
オンサイトトライは4ピン目の手前の辺りで力尽きてテンションを掛けましたが、その後は何回かテンションを掛けながらムーブを解決してトップアウト。
2回目のトライは核心のムーブがまだ固まってなくて、1テンしてムーブを固めてトップアウト。
3回目のトライからは本気でレッドポイントを狙ってトライして、核心を突破したものの、そこから終了点までの部分で力尽きてフォール。
長い休憩を取ってから4回目のトライをしましたが、指の痛さに心が負けてしまったのと、強い日差しで岩が温かくなってカンテの持ち感が悪くなってしまったことで、途中でムーブを起こせなくなってテンション。
4回目のトライがもうダメダメな感じだったので、もう今日のうちにレッドポイントするのは無理そうだと思い、荷物を片付けて帰る準備をしましたが、最後のTK2のトライが終わったところでまだ15時半だったので、せっかくだから最後にもう1トライすることにしました。
前のトライでもう腕が終わっているような感じだったので、体力的に厳しそうだとは思いましたが、人間、ヨレてきてから、パンプしてからが勝負。
夕方になって気温も下がってきて、岩のコンディションはさっきよりも良さそうなので、死力を尽くせばきっと登れるはずだと思い、トライを開始しました。
さすがに5回目のトライともなると、下部のムーブはもうすっかり自動化されていて、スムーズな登りで核心の前に到着。
そして核心に入る前のレストポイントで、これまでのレスト体勢よりも良い体勢でレストすることができて、右腕をほぼ回復させることができました。
呼吸もすっかり整い、満を持して核心に突入し、結局これまでのトライとは違うムーブをその場で編み出して核心を突破し、そのまま終了点まで登ってレッドポイント。
思ったより苦労しましたが、1日で「ブラッキー」を登れて嬉しいです。
やっぱり人間、ヨレてきてから、パンプしてからが勝負ですね。
元々はジャンボさんの言葉だそうですが、僕にとっては、月稜会のレジェンドM氏の言葉として記憶に残っています。
疲れてきて諦めそうなとき、いつもこの言葉が僕の心を励まし、奮い立たせてくれるのです。
【今日の成果】 |
ブラッキー | 5.11b | トップアウト(テン山) |
ブラッキー | 5.11b | トップアウト(1テン) |
ブラッキー | 5.11b | トップアウト(1テン) |
ブラッキー | 5.11b | トップアウト(1テン) |
ブラッキー | 5.11b | RP |
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