武尊山
会の山行で武尊山に登ってきました。
当初の予定では、この日は僕は一ノ倉沢に入る予定でしたが、何日も前から雨の予報で、もうこれは完全に中止だろうと思って全く行く気がありませんでした。
前日になって予報が微妙によくなり、とりあえず現地まで行くことにしましたが、一ノ倉沢に入って雨に降られたら嫌なので、一ノ倉沢は中止して武尊山のハイキングに変更。
いつも通り前日の夜に集合して土合駅へ向かいましたが、土合駅に着いて中に入ってみると、「火器・宿泊厳禁」の張り紙がありました。
火気厳禁の張り紙は前からありましたが、とうとう宿泊まで禁止になってしまうとは…。
残念ですが、こうなってしまっては土合駅で仮眠するわけにもいかないので、別の場所で仮眠しました。
土合駅と言えば駅寝の聖地のような場所で、古くから谷川岳を目指す登山者達がその辺の床で眠ってきたところです。
あまり堂々と言えることではないので、このHPでははっきりとは書いてきませんでしたが、僕自身もこれまで何度も土合駅で駅寝をしてきました。
最初の頃は、土合駅で眠るということで、古い時代の登山者達の仲間入りをしたような気持ちになり、自分自身が日本登山史の1ページの中に居るような感動を覚えたものです。
土合駅での駅寝というのは、それぐらいの伝統のあることだと思うので、これからの人はもうあのような体験ができないのかと思うと、とても寂しい気がします。
そんなこんなで、朝になって武尊山の登山口へと向かいましたが、林道の途中で倒木が道を塞いでいて、車が通れない状態になっていました。
たまたま鋸と鉈を車に積んでいる人が居たので、みんなで力を合わせて倒木を切ってどかすことにしました。
30分ほどの作業で倒木を撤去することに成功。
無事に車が通れるようになり、登山口まで行くことができました。
出発してすぐに分岐があります。
どっちからでも武尊山の山頂に行けますが、左の道の方がハードなコースらしいので、登りは左の道を使うことにしました。
沢登りチームは右の道の途中から武尊沢に入っていくので、沢登りチームとはここでお別れです。
梅さんは今回も歩くのが速く、先頭を歩く梅さんに僕がついていく感じで歩いていました。
途中で明らかに道が悪くなり、登山道という感じではなくなってきたので、よくよく周りを見たら登山道が曲がるところを見落としていて、道じゃないところを真っすぐ登ってしまっていました。
しかし梅さんにそのことを伝えても、なぜだか一向に意に介さない様子。
「別に大丈夫でしょ」と真っすぐ登り続けるので、僕も梅さんの後についてそのまま真っすぐ登り続けました。
登って行くうちに完全に藪漕ぎになり、比較的藪の薄いところを探して、藪を掻き分けながら道なき道を登っていきます。
登山道に出る直前が、藪が濃くて大変でしたが、なんとか登山道に出ました。
思いがけずバリエーションハイキングみたいになりましたが、なかなか楽しかったです。
僕と梅さん以外の皆はちゃんと登山道を歩いてましたが、無事に追いついて皆と合流できました。
ここで初めて武尊山の山頂が見えました。
途中から岩場が連続します。
ロープや鎖がありますが、この鎖には触ったら即死するレベルの強い電流が流れているらしいので、鎖に触らないように注意して登りました。
ハードなコースと聞いてはいましたが、思っていたよりも激しい岩場でした。
岩場を登り切ると見晴らしの良い場所に出て、綺麗な紅葉の景色が広がっていました。
この日の天気予報は昼前ぐらいから雨の予報になっていたので、景色は全然期待してなかったのですが、意外と天気が持ちこたえてくれて、良い景色が見れてラッキーです。
出発から3時間ちょっとで山頂に到着。
しばらく休憩しながら山頂からの景色を楽しみました。
山頂からは360度の展望が広がりますが、特に剣ヶ峰山の方の景色が良いです。
山頂から少し降りたところにヤマトタケルの像があるので見に行ってみました。
特に何も調べてなかったですが、ヤマトタケルと何か関係があって武尊山という名前なんだそうです。
下りは剣ヶ峰山の方に歩いていき、剣ヶ峰山の手前の分岐から右の方へと降りていきます。
ところどころにあるナナカマドがすごく赤いです。
剣ヶ峰山の手前の分岐から降りていくと、またちょっと違う感じの紅葉の絶景が広がっていました。
こっちの道は岩場はありませんが、ものすごく急な傾斜の道で、ドロッドロにぬかるんでいて、こっちはこっちでなかなかハードでした。
15時ぐらいから雨が降り始めましたが、それから10分ぐらいで登山口まで降りれたので、結局ほとんど雨に降られることなく終えることができて、最高の紅葉ハイキングを楽しむことができました。
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