昇仙峡 ハヌル


2021年6月26日(土)
山さんとMATSUと、3人で昇仙峡の「ハヌル」というマルチピッチのルートを登ってきました。
5ピッチのルートで、1~4ピッチ目は5.7、5ピッチ目は5.9と、グレードだけ見ると初級者向けのお気楽マルチという感じですが、トポが無くて細かい部分がよく分からないので、そういう面で若干の緊張感があります。

もうすっかり梅雨入りして、天気予報を見ると雨マークばっかりで、この日も直前までほぼ諦めムードでしたが、2~3日前ぐらいから結構いけそうな感じの予報になってきて、来てみたら写真の通りの青空。
もうこれだけで大分嬉しいです。



駐車場から40分ほど歩いて取り付きに到着。
僕と山さんは佐藤裕介さんの講習で1ピッチ目だけ登ったことがあるので、1ピッチ目はMATSUがリード。
僕がここで講習を受けたのは2年前のことですが、昔教わった通りのヒールアンドトゥで快適に登れました。



2ピッチ目はガチャガチャした感じのフェイス。
山さんがリード。



2ピッチ目を登り終えると「情熱の薔薇」(5.14b)のテラスに出て、左に回り込んでいくと3ピッチ目のチムニーがあります。
ここも山さんがリード。
傾斜が緩いのでスラブっぽくも登れそうですが、せっかくなのでここは敢えてのバックアンドフットで突破。
僕はフォローだったので楽しく登れましたが、プロテクションが取りづらそうで、リードだったらちょっと怖そうな感じです。



4ピッチ目は僕がリード。
岩のフリクションがすごく良いので、レイバックでグイグイ登るのが楽しいピッチですが、短すぎてすぐに終わってしまうので残念。



そしてこのルートのハイライトの最終ピッチは、もちろんエースのMATSUがリード。
クラックが始まる前の出だしの部分に溜まっている土のゾーンがかなり嫌らしい感じでした。
でもその上はキャメロットの4~5番ぐらいのサイズの綺麗なクラックがビシッと入ってます。

MATSUはこの綺麗なクラックを辿ってどんどん登っていきましたが、なんだか終了点ではない変なところに到着してしまったようで、一旦下がって正しいルートを登り直してました。



クラックが綺麗に走っているので紛らわしいですが、どうやらここは途中でクラックから離れてフレークを右上していくのが正解のようです。



フレークを右上していく部分は、露出感があって、ホールドも快適ですごく爽快な気分で登っていけます。
一番最後のマントルはちょっとだけ怖いけど、良いホールドを探してグイッと登れば岩の頂上に出ます。

久しぶりのマルチでしたが、やっぱり何ピッチもクライミングを続けて岩のてっぺんに出るっていうのは最高に楽しいです。
あとこのルートの良いところは、ルート上にはボルトがひとつも無いというところですね。
下降は懸垂2回で降りましたが、懸垂の支点も立ち木だけでいけるので、自然のままの岩を、自分たちのクライミング技術だけで登って降りてやったぜっていう満足感があります。



時間が余ったので、山さんが佐藤裕介さんのワイド講習で登ったという5.11のワイドのルートにトップロープを張って遊ぶ。

チムニーの中をバックアンドフットでトラバースして、途中で向きを変えて頭をクラックの外に出して登るという変態みたいなルートですが、今までにやったことのないムーブで、またひとつ引き出しが増えたような感じがします。
ただ、リードではこんなムーブできるわけがないとも思いました。
でもいつかは足先行で登るようなワイドのルートにもトライしてみたいものです。


Comment Box is loading comments...


山日記メニューへ