ビーコン訓練


2020年2月10日(月)
会山行でビーコンでの捜索の訓練をやりました。
場所は谷川連峰の新潟側の方の、タカマタギへと向かう林道の辺り。

今年の冬はすごい暖冬で、どこの山も例年と比べるとかなり雪が少ないという印象でしたが、やっぱり上越はすごい雪の量です。
僕は上越の山はほとんど行ったことがないので普段の状態がよく分かりませんが、これでもやっぱりいつもよりは全然雪が少ないそうです。



県道は除雪されてましたが、タカマタギへ向かう林道にはすごい雪が積もっていました。
ここからラッセル開始です。



平標山の登山口を通り過ぎた辺りで、ちょうどよく広く平らになっているところがあり、そこで捜索訓練をやることにしました。
ビーコンを袋に入れて埋めて、そのビーコンを捜索するので、埋めたところがすぐに分からないようにする為、まずはみんなで縦横無尽にラッセルして、雪面をボサボサの状態にします。



講師のまーしーから雪崩についての説明を色々と受けた後で、ビーコン捜索訓練を開始。
みんなで順番に埋められたビーコンを捜索します。

まずは消失点から下方向に向けてジグザグに捜索して埋没者のビーコンの電波を探し、ビーコンの電波をキャッチしたら、モニタに出ている矢印と距離を見ながら、矢印を真っすぐにして距離が短くなる方向に移動します。

2mぐらいになったらビーコンを雪面に近づけて、少しずつ縦方向、横方向に動かしながら、数字が小さくなる方へ移動していき、数字が最も小さくなるところを探します。(クロスサーチ)
このとき、ビーコンの表示は1秒に1回切り替わるので、ビーコンをスッと動かしてピタッと止めるのがポイント。
またビーコンを縦横に動かすときは、手を動かすのではなく自分の体ごと動くこと。

数字が一番小さくなるところを見つけたら、その場所の目印にスコップを立てて、プローブを組み立てて雪面に刺し、25cm程度ずつずらしながら、角ばった渦巻き状に移動していきます。(スパイラルプロービング)

プローブが埋没者に当たったら、プローブはそのまま目印として立てておき、急いで埋没者を掘り出す。
上から掘ると発見した後に引っ張り出すのが大変。斜面の横から掘ると搬出しやすい。



掘り出し方は実際にやってみないとよく分からないので、とりあえずマッサンと高島さんを埋めてみることにしました。



埋設完了。

まずは縦に掘り出してみることにして、上から掘ってみましたが、スコップで雪を掘るときって最初にスコップをブスッと刺すので、その先に人が埋まっていると思うと躊躇してしまって、なかなか思い切りスコップを刺すことができません。
僕が少しずつ掘っていたら交代されて、代わりに先頭に入った山さんは全力でスコップを入れて掘り、素早く救助してましたが、やっぱり掘られた人は結構痛がってました。

実際に仲間が雪崩に埋没した場合は、15分以内に掘り出すことが生存の目安になるので、スコップでのケガなど気にせず速く掘る必要があります。



次は竪穴ではなく半雪洞のような形で掘っていとしゅーさんとヒラさんを埋めて、横から掘り出してみました。



やはり横から掘った方が断然楽で、掘り出した雪を上に持ち上げる労力もないし、最後に埋没者を引っ張り出すのも簡単です。

この日は昼過ぎから天候が荒れそうな感じだったので、訓練が終わったところで帰ることにしました。
最後に掘った半雪洞は、ツェルトをかぶせれば十分に中で過ごせそうな大きさで、こういう雪深い山域まで来れば、テントを持たずに雪洞泊で縦走とかもできそうだなと思いました。
僕はディスカバリーチャンネルのサバイバル系の番組が好きなので、そうやって現地の物を使って生活するような登山にもいずれはチャレンジしてみたいです。


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