瑞牆山 十一面岩末端壁


2019年11月5日(火)
一週間前の「調和の幻想」のチームオンサイトの感動がまだ冷めやらない今日この頃ですが、今週も再びまっつんと十一面岩の末端壁に行ってきました。

この日の朝はかなり冷え込んだようで、みずがき山自然公園の芝生に霜が付いて真っ白になってました。
朝早く出ても岩が冷たくて登れないだろうからと、8時ぐらいまで駐車場で待ってからのんびり出発。



末端壁に到着。
写真中央のダブルクラックが、今日のまっつんの目標ルートの「アストロドーム」(5.11a)、その右の凹角のところが僕の目標ルートの「ペガサス(1P目)」(5.10c)。

寒くて岩も冷たいので、とてもすぐには登れません。
この写真を撮ったのは9時46分ですが、まだやっと上の方に日が当たってきたところなので、下の方まで日が当たるのを待ちます。



ちなみに今日の「調和の幻想」は結構な混雑で、順番待ちの行列が出来てました。
こんなに寒い平日だというのに、やっぱり大人気ルートなんだなぁと思うのと同時に、僕らが登った日は僕らだけで完全に貸切で登れて、本当にラッキーだったなとひしひしと感じました。



10時半頃になってようやく地面の辺りまで日が当たり始めたので、ようやくトライを開始。
日が当たり始めると、さっきまでの寒さが嘘のように暑く、半袖のTシャツ一枚でもいいぐらいでした。

僕は「ペガサス」にオンサイトトライしましたが、序盤から結構難しくて、わりと早めにテンションをかけてしまいました。
そこからも各駅停車で何度もテンションをかけながら、少しずつムーブを解決して登っていき、なんとかトップアウトしましたが、腕も脚も完全に力を使い果たしてしまい、降りてきたときには生まれたての小鹿のように立つのがやっとの状態でした。

まっつんの「アストロドーム」へのオンサイトトライも、序盤がかなり難しかったようで、核心を越えられずにテンションをかけてしまいましたが、粘り強く登ってトップアウト。

2人とも1便目でボロボロによれてしまったので、結構長く休んでから2便目。
僕の「ペガサス(1P目)」の2便目は、ムーブに迷いがなかったので1便目よりは遥かにスムーズに登れましたが、クラックが閉じてたり拡がってたりしてプロテクションが取りづらい箇所があり、そういうところに差し掛かると怖くなってすぐテンションをかけてしまう感じでした。
1便目のときはテンションかけながら登っていたのでレストなんて全然しませんでしたが、凹角ということもあって落ち着いて登ればレストはしやすく、カムセットも常に安定した体勢でセットできます。
基本的には凹角らしくステミングを駆使して登る感じですが、ワイドっぽくズリズリ登ったりもできて、オフウィズスもあったりして、色んな要素があってとても楽しいルートだと思いました。
今日は残念ながらレッドポイントできませんでしたが、もう1日あれば登れそうな手応えはあったので、次に末端壁に来たら登りたいですが、もう次に来るのは春になるだろうから、それまで覚えてられるかな?というところです。

そしてまっつんの「アストロドーム」の2便目は、惜しくも核心のところでフォールしてしまいましたが、無事に核心のムーブを解決し、核心の後はノーテンで登ってました。



2人とも2回ずつ登ったところで、もう薄暗くなり始めていたので、この日はこれにて撤収。
日が当たってきてからは暖かく快適でしたが、登れる時間が短いので、今の時期は本気トライするなら1日2トライが限度ですね。
でも2トライだけでも翌日は結構バキバキの筋肉痛になりました。

最近、自分の中で課題としていることがあり、「クラックでのリードでも、安全な状態ならテンションをかけずに落ちるまで登る」ようにしたいと思っています。
ただやっぱりカムで落ちるのは怖く、固め取りをしていればフォール覚悟で登れますが、そうでない場合は、結構信頼できるセットができていても「万が一この一個が外れたら…」とか考えてしまって、怖くて縮こまってしまい、次の手を出せません。

結局いつもすぐにテンションをかけてしまい、クラックのオンサイトトライをする度に、自分の心の弱さを痛感するばかり。
一体どういう訓練をしていったら、クラックのオンサイトトライが強くなれるんでしょうか。

「挑戦する勇気は挑戦することによってしか生まれない。」
これは僕が密かに尊敬しているクライマー、M・ケンイチ氏の言葉ですが、僕も彼のようにフォールすることを恐れないクライマーになりたいものです。


【今日の成果】
ペガサス(1ピッチ目)5.10cトップアウト(テン山)
ペガサス(1ピッチ目)5.10cトップアウト(5テン)
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