三ツ峠山


2018年11月27日(火)
今日は三ツ峠でロープワークのトレーニング。

金ヶ窪沢の駐車場から登って、9時前に三ツ峠山荘に到着しました。
昨日、乾徳山から見た富士山も綺麗でしたが、ここから見える富士山はずっと近くてでかいです。



とりあえず屏風岩の一般ルートの前の広場へ移動します。
着いたときは風が強くて、ニット帽を被ってないと耳が痛くなるほどでしたが、
しばらく経ったら風は止んで、日中は日当たりが良くてポカポカの陽気でした。



今日のトレーニングのメニューは事前にマーシーが考えてくれていて、
下記の4つの内容について、それぞれで考えたり教わったりしながら実際にやってみて練習しました。


①ロープの登り返し


4月の会山行で教わったやり方は、プルージックコードを2つ使って、
1つをアブミとして、もう1つをハーネスに連結して登る方法でしたが、
今回はちょっと違う方法を試してみました。

Kuri AdventuresさんがYoutubeで公開している登り返し技術の動画で見た方法で、手順としては以下の通り。

1.懸垂下降中に仮固定で停止。
2.上の方にプルージックコードでフリクションヒッチをセットして、アブミを作る。
3.アブミに立ち込んで、フリクションヒッチとハーネスのビレイループをヌンチャクで連結。
4.ビレイ器のセットを懸垂下降用から支点ビレイ用に切り替えて、仮固定を解除し、バックアップにミュールノットを作る。
5.ビレイ器を上げてビレイ器に荷重を移し、フリクションヒッチとハーネスの連結を外す。
6.フリクションヒッチを上げて、アブミに立ち込んでビレイ器を上げて、という動作を繰り返して登る。

Kuri Adventuresさんの動画を見てみると分かりやすいと思います。

登り返しからまた懸垂下降に切り替えるときは、
1.フリクションヒッチとハーネスのビレイループを連結。
2.ビレイ器のセットを支点ビレイ用から懸垂下降用に戻す。
3.アブミに立ち込んで、ビレイ器を上げてビレイ器に荷重を移す。
4.フリクションヒッチを回収して懸垂下降。
という流れでやります。

この方法だとプルージックコードは1つだけで済むので、一番ギアが少なくて済むのかなと思います。
何かの本で読みましたが、プルージックコードが1つも無い場合は、
メインロープを使って「ポローネ」とかいう結び方で対処できるらしいので、
今日はやりませんでしたが、その方法も練習してできるようにしておきたいです。



②セカンドの引き上げ


登り返しの後は、トップがセカンドをビレイしていて、セカンドが登れなくなった場合の引き上げの練習。
平地で3分の1引き上げシステムを作って、実際に引いてみましたが、やっぱり手で引くのはなかなか大変でした。
セルフビレイを長めにして、腰がらみにして壁を蹴って体重をかけるやり方がやりやすかったです。

ビレイ器からペツルのマイクロトラクションに切り替えるやり方もやってみました。
ビレイ器からマイクロトラクションへの切り替えはペツルの技術情報のページの説明が分かりやすいです。

マイクロトラクションでの引き上げの状態から再び降ろしたい場合は、
ビレイループにビレイ器をセットして折り返しのボディビレイにして、
マイクロトラクションのロックを解除するとできます。



③懸垂下降での結び目の通過


次は懸垂下降中に結び目を通過するやり方の練習。
想定される状況としては、ロープの一部が傷んでバタフライノットを作ったり、2本のロープを結んで懸垂する場合など。

結び目のところまで普通に懸垂で降りたら、ビレイ器を外す為に上の方にフリクションヒッチを作り、
登り返しのときと同じようにアブミに立ってハーネスとフリクションヒッチを連結したら、
ビレイ器を外して結び目の下にセットします。

その後が難しくて、フリクションヒッチを外したいのに、フリクションヒッチに荷重がかかったままだと外せなくて、
最終的にメインロープにミュールノットを作ってアブミにして、立ち込んでからハーネスの連結を外してビレイ器に荷重を移しました。
しかし、このときはフリクションヒッチをプルージックで作っていましたが、
テンションの掛かったロープに全体重を掛けて効かせたプルージックが効きすぎて外れなくなってしまいました。

一度降りた後で、マーシーからマリナーズヒッチを教わってからもう一度やってみたら、
マリナーズヒッチだと荷重がかかった状態からでもゆっくりと解くことができるので、
結び目の下のセットしたビレイ器に簡単に荷重を移せて、スムーズに結び目を通過することができました。



④負傷者の背負い搬送


そして最後に、負傷者を背負って搬送する練習。

・普通におんぶ
・120センチスリングを1本使っておんぶ
・負傷者のハーネスに60センチスリングを2本セットしておんぶ
・ザックを使っておんぶ
・ザックとレインウェアを使っておんぶ
・ザックとツェルトを使っておんぶ
等のやり方で実際に人を背負って歩いてみて、背負いやすさと背負われやすさを検証してみて、今日のところは終了。

今日は2人1組に分かれてずっとそれぞれでトレーニングをしていたので、
写真や動画を撮る暇がありませんでしたが、
こうして文章にしてみると、やっぱり文字だけだと分かりにくいですね。

とりあえず今日やった内容は、どれも実際に必要になった場合にすぐに出来るようにしておかないといけないので、
繰り返し復習してしっかり覚えていかないといけないと思いました。