小川山


2018年10月22日(月)
いとしゅーさん、マーシー、まっつん、クミちゃんと小川山・甲府幕岩クライミング合宿に行ってきました。

丑三つ時ぐらいに廻り目平に到着してテントを設営。
気温は0度ぐらいでかなり寒い。

翌朝は7時半ぐらいに暑さと共に目覚め、急いで寝袋から這い出る。
今年の夏に小川山で2泊したときも夜はかなり冷え込みましたが、
ここはいつ来ても昼と夜の気温差がかなり激しい感じがします。

テントの外に出てみると、気持ちのいい秋晴れで、紅葉がとても綺麗です。
テントを撤収して朝食を食べた後は、
いとしゅーさんが小川山レイバックを登りたいと言うので、親指岩へ向かいます。



テント場からしばらく水平に歩いて、この看板の辺りから親指岩へ向けて登り始めます。



親指岩の「小川山レイバック」の名前が初めて世に出たのは、「岩と雪」の1981年8月号だそうですが、
いとしゅーさんは大学生時代にその記事を読んでいたそうで、
実際に先輩が小川山レイバックを登りに行ったという話を聞いたりもしていたそうです。

それからなかなか小川山レイバックにトライする機会に恵まれなかったそうですが、
36年もの歳月を経て、ついに今日、思いの詰まったこのルートにオンサイトトライできるということで、
いとしゅーさんはかなり緊張している様子でした。

マーシーがビレイをして、周りで僕とクミちゃんとまっつんが、固唾を飲んで見守ります。
そんな重苦しい雰囲気の中でスタートしたいとしゅーさんのトライは、
笑いあり、涙ありの、クライマックスはまさかの大どんでん返しからの感動の一大スペクタクル。
1時間近くにも及ぶ岩との格闘を終えて降りてきたいとしゅーさんは、
バケツで水でもかけられたのかっていうぐらいに汗でずぶ濡れになっていて、
文字通りボロ雑巾のような姿でしたが、その顔はとても晴れやかでした。



その後は妹岩に移動して、まっつんと一緒にカサブランカにトライ。
まっつんは初めてのカサブランカなので、先にオンサイトトライをしてもらいました。
こないだ湯河原で5.12aをレッドポイントして勢いに乗っているまっつんですが、
クラックのルートはまだ今回が3本目ということもあり、核心でフォールしてました。



次に僕もトライしましたが、中間部の綺麗なハンドのセクションに入る前の部分でまさかのフォール。
1テンの後、ハンドのセクションは無事に突破したものの、例の切り株の手前の核心の部分でムーブが起こせずテンション。

何度かテンションをかけつつムーブを探りましたが、どうしても分からず、
諦めてカムエイドで登ることにしましたが、終了点までは目算で4メートルぐらいはあるのに、手持ちのカムは3つ。
数だけ見れば足りないということはないけど、ちょうどよくこの3つを決められる場所があるのだろうか、という不安がよぎりました。

前回の記憶では、切り株の上はそんなに難しくはなかったはずと思い、核心の一手だけA0で登り、その先は普通に登りましたが、
なんとか手持ちのカムを決められる箇所が見つかったので、無事に終了点に辿り着いて降りることができました。

僕はカサブランカのトライは今回が2度目ですが、カムを極める位置などは覚えていなかったので、
やっぱりそういうときはオンサイトトライと同じように、余裕を持った数のカムを持って登らないと危ないなと思いました。

今回も結局一手カムエイドで登ることになったのは悔しい結果ですが、
前回は足が痛すぎて途中からフットジャムができなかったことを考えると、今回はその点は問題なく、
ビッグロックでChimneyさんから教わった「だく足」や逆手でのポンピングも駆使して登ることができたので、
それなりに進歩を感じることはできました。

核心の突破方法もなんとなく分かってきたので、次回のトライでは必ず落としたいです。



いとしゅーさんは今までクラックは全くやらないでいたそうですが、
小川山レイバックに触ってクラックもやる気になったのか、
5.8の「愛情物語」をレッドポイントしてました。



マーシーは「イエロークラッシュ(5.12a)」にトライ。

僕は結局この日はカサブランカを1回やっただけで終了。
今年はもう小川山に来ることはなさそうですが、冬の間に湯河原と城ヶ崎でクラックのレベルを上げて、
来年にはもっと強くなって小川山に帰ってきます。

そんなわけでクライミング合宿の1日目は終了。
2日目の甲府幕岩編に続く。


【今日の成果】
カサブランカ5.10bトップアウト(テン山、カムエイド)