上荒井沢


2018年1月22日(月)
今回はChimneyさんがアイスに連れて行ってくれるということで、南アルプスの芦安に行ってきました。
初めてのアイスクライミングでドキドキです。

今日は昼過ぎから関東で記録的な大雪になるという予報で、
国土交通省から「不要不急の外出は控えるように」という呼びかけがあり、
ひょっとしたら中止になっちゃうのかな〜と思っていましたが、
誰も何も言わずに普通に集合しました。

今回のメンバーはChimneyさんと山さんとクミさんと僕の4人。
なんと、この芦安の上荒井沢はChimneyさんが開拓したエリアだそうです。

芦安の桃の木温泉の辺りから40分ぐらい歩いて、最初の氷瀑「トリコルネ」に到着。
ここよりも先にある「カモシカルンゼ」の方が初心者向きだそうなので、
カモシカルンゼの方も見に行ってみることにします。



これがカモシカルンゼ。
トリコルネから15分ほど歩いたところにあります。
氷が発達していなくて登れそうにありません。

今年の冬は例年より寒いと思っていたので、きっと氷が発達しているだろうなと思っていたのですが、
寒ければ大きくなるというものでもないみたいです。



さらに5分ほど歩いたところにある、マシラルンゼ。
こちらも氷が少ないです。



トリコルネは良さそうな状態なので、トリコルネに戻ることにしました。
登りは荒廃した林道を歩いていきましたが、下りは懸垂下降でショートカット。



トリコルネの前にある沢を渡渉します。

ここに来るまでの間にも、同じような感じで渡渉するポイントが3箇所ほどありました。
幅は狭いので1、2個の飛び石があれば渡れますが、石の上が凍っていたりするので注意が必要です。
上の写真はChimneyさんが石に付いた氷をバイルで割っているところです。

今回、アプローチは短いと聞いていたのでストックは持たずに来ましたが、
冬靴で飛び石に乗るのはとても不安定で、渡渉の度にChimneyさんからストックを借りて渡りました。
転ばぬ先の杖と言いますが、こういうことも考えると距離が短くてもストックはあった方がいいですね。



トリコルネです。30mあります。
下部は寝てますが、上部の方は垂直に近くて難しそうです。



滝の下のところに、結構な大きさの氷塊がゴロゴロ転がっています。
何なんだろうと思っていましたが、アックスを打ち込んだときに氷が結構たくさん壊れて落ちるので、
落ちてきた氷が溜まってこうなるみたいです。



ちょっと離れたところからトリコルネ全体を撮影。
近くで見るよりも大きく感じます。



最初はChimneyさんがリードで登って、中間部のところにトップロープをセットしてくれました。



そしてついに僕の初アイスクライミング。
Chimneyさんに教わったとおり、両手と足で作る逆三角形、両足と手で作る三角形を意識しながら登ります。

基本的な登り方としては、以下の@〜Cの繰り返しで登っていく感じです。
@アックスをできるだけ高い位置に打ち込む。
A打ち込んだ方の手と反対側の足をできるだけ高く上げる。
※このとき、アックスにぶら下がるように腕を伸ばして腰を引き、足を上げて蹴り込めるように空間を作る。
B反対側の足を外側の方に出し、三角形を作る。
C上体を引き付けて両足で立ち、上体を真っ直ぐにして、反対側のアックスをできるだけ高い位置に打ち込む。
※アックスを打ち込むときは、肘を体の前に持ってきて、肘から先をまっすぐ振る。



みんなでトップロープで下部を2回登った後は、Chimneyさんが一番上までトップロープを張ってくれたので、
トップロープで登れるところまで登りました。

トップアウトするつもりで登りましたが、途中で傾斜が立ってくる辺りからがやっぱり辛くて、
腕が疲れてアックスが打ち込めなくなってしまい、諦めて途中で降りました。
バランスの取り方はなんとなく分かってきましたが、アックスを打ち込むのが全然ダメです。
特に左手のアックスが真っ直ぐに打ち込めず、ぶれて何度も弾かれてしまい、
疲れてきてからは全く刺さる感じがしませんでした。
右手の方は比較的しっかり打ち込めましたが、打ち込んだ後にピックを氷から抜くのが上手くできず、
毎回かなり時間がかかってしまいました。
ずっと両腕を上げて登っていたせいもあり、最後の方は指も痺れてきてかなり辛かったです。



天気予報通り、昼頃から雪が降り始め、時間が経つにつれて降り方が激しくなってきました。

こうなってくるとビレイをするのも大変です。
どんなに雪が降っていても顔面を上に向けたままで、
両手はロープを持った状態で20〜30分ぐらいは耐え続けないといけないので、メガネの上に雪が積もって辛かったです。



帰りは交通機関が乱れそうなので、早めに切り上げることにして14時で撤収。
気がつけば辺りは一面の雪景色になっていました。

帰りの高速道路もすごい雪でしたが、早めに帰ったおかげで電車への影響はまだなく、スムーズに帰宅できました。
初めてのアイスにしては思っていたより登れましたが、アックスの打ち込みは練習が必要だと感じました。
自宅でできる練習法を何か考えてみようかと思います。


今回のルート(GPSログを記録していなかったので正確ではありません)